2023年度俳句応募〆切以後、2024年度俳句の募集がもう始まっています。
奮ってご応募ください!
<2024年度ご応募作品一覧>
1文月の草畦道に束となり
2着信に耳塞ぎたる蝉時雨
3皆同じ猛暑の中の独り言
4夏バテの信号滲むセールスマン
5外回り梯子梯子の夏茶店
6悠久のロマン渦巻く夏銀河
7甲子園売子の首に冷タオル
8盆帰り同窓会の玉手箱
9夏だからビキニを着るためデトックス
10今年こそ二の腕出そうデトックス
11背中のハミ肉知っていたのに知らんぷり
12白百合が孫の花火に浮き上がり
13コロナ明け旅に出ようか銀河まで
14銀河群五つ輝くペガサス座
15星砂を散りばめたよな銀河空
16銀河見て星も会議と思う夜
17スマホ抱き裸足でベランダ恋銀河
18SLが煙を吐いたか銀河雲
19よるべなく銀河の車中ひとり逝く
20鄙宿(ひなやど)の空は広々銀河濃し
21急ぎ足見上げた銀河立ち止まる
22東京の灯りと銀河競い合う
23細うなじ銀河の下で上着貸す
24曇天や何処(いずこ)に流る天の川
25アフリカで甘藷にて継ぐ命の輪
26膝小僧泥んこになり甘藷掘り
27焼き芋を食らいつつ読む古新聞
28 おつかいの後の楽しみ蜜焼き芋
29懐にカイロ代わりの焼き芋を
30ほくほくと白湯気あげる焼き芋屋
31すかしっぺ仕方ないのよ甘薯のせい
32函館は坂多きとこ冬ざるる
33小春とは名のみか汗のひかぬ日々
34小春空あれは羊か綿菓子か
36北風をうっちゃり軍配小春日に
38旧友と銀座でランチ小春凪
39小春日は脱げる厚着で出かけよう
40コスモスが揺れて川面の波光る
41小春日や信号に鳥共に鳴く
42小春日に見送る笑顔運動会
43待ち人の来ぬ時間も紅葉狩り
44昼休み外で味わう小春ひなた
45白鷺の孤影墨絵のごとくあり
46群れ離れ矢鴨も我も独りぼっち
47白鳥も驚く熱唱古希ユーミン
48 駆け足で浮かぶ水鳥横目にし
49池ぽちゃで避けて羽ばたく浮寝鳥
50鴨夫婦波紋二すじ並び交(か)う
51七種や祖母と摘みし日畝(うね)や土手
52七種を誦(そら)んじる子の自慢顔
53七種の粥を差し出すひとに惚れ
54まだ死ねぬ七種粥をひとすすり
55七日粥ポチっとすればすぐ届き
56大晦日アイドル男子影薄く
57仕事終え並ぶ七草母懐かしき
58七草粥食べず作らず五十路過ぐ
59更地なる実家の跡や梅真白
60ダイエット梅の香で食む(はむ)煮大根
61キャンパスの白梅の蕾まだ固し
62山歩き案内人は梅が香に
63梅が香や紅映える空の青
64梅香る二重跳び五回あらできた
65梅が香をたどりて歩く古鎌倉
66梅が香が揺れるたもとに滑り込む
67退社して名刺を捨てる梅真白
68梅が香にむせぶお祭り笑の神
69葛湯吹く母におねだり三温糖
70新嘗拝塩米酒とあめつちに
71紅淡く(べにあわく)桃花(とうか)ゆれるは巣立つ(すだつ)朝
72何着よう桃の花色探してる
73災いを避けよと願う桃の花
74ぽかぽかと散歩日和や桃の花
75控えめな新妻のごと桃の花
76折り紙の雛がたくさん眠る箱
77車窓より富士の裾野の桃の花
78まとめ髪卒業袴に桃の花
79桜餅喰う塩葉の茎歯茎へ
80死を招く蜂の一刺し油断すな
81密を吸ふはたらき蜂の尻まろし
82夜の更けて蜂の巣除く業者かな
83蜂の毒おのがいばりで中和せむ
84巣の出入り頻りなりけり蜂四月
85蜜蜂も三労四休寒戻る
86蜜蜂や足先は黄と橙の花粉かな
87梅の香はあるようで無き季節病
88北向きの塀沿いに遅く梅の花
89三春には梅もひっそり役を待つ
90孫の手で蜂を追い出す夫の居て
91産月の娘に蜜蜂の二三匹
92バス停に吾独り待つ余寒かな
93麻酔より覚めて窓辺に山笑う
94蜜蜂や子のさす指に止まりおり
95蜂来たり潜るしょっぱき露天風呂
96剣抜かず老ゆる蜜蜂我も又
97咲き競ふ雛の口々山笑ふ
98蜂の巣や煮えくり返る腑の如く
99浮かぶ蜂じりり近づくハイヌーン
100ポットよりコーヒーを汲む梅見かな
101夫ときし梅園の空仰ぎゆく
102梅林や夫と分けあふ梅ソフト
103花の雨廻るレストラン閉店と
104満開の桜の下の運動会
105戸袋に吸い込まれゆく蜂の群
106蜜蜂の仕事疲れて戻る箱
107日一日色を重ねて山笑う
108石仏の肩まで埋めて山笑う
109茶処に湯気立ち込めて梅日和
110来世もと言う君染める桜かな
111陽だまりや菜の花震え蜂飛べる
112春の海会えること無き人想う
113黄砂舞う街を見下ろす生駒かな
114知らぬ街尋ねる家に梅白し
115蜜蜂や琥珀のひかりまき散らす
116山笑ふスタンプだけのLINEかな
117蜂蜜や春光集め黄金色
118キャンディを包むセロハン山笑ふ
119山笑ふ六千尺の露天風呂
120梅一輪花瓶の中の故郷かな
121足踏みし窯出し待てば山笑ふ
122リハビリの一歩一歩や山笑う
123山笑う孫の乳歯見つけたり
124道真を偲びて開く梅の花
125咲き満ちて此の香此の色梅の花
126補聴器に風渡る音春立ちぬ
127ゆづりあい田浦の里の梅日和
128外つ国にゐて待ちどほし梅便り
129白梅の庭冴え渡り三回忌
130ポップコーン弾けるごとく梅開き
131猟船の賑わうあたり初茜
132今年また開花早まる梅便り
133離れ家に点る白梅星の影
134蒼天や冬の桜木時を待つ
135梅の香と一気に上へエレベーター
136梅林に人影絶えて夜の風
137四阿に座れば四方の山笑う
138娘の握るおにぎり二つ山笑う
139梅園に笑う老若あんこ餅
140蜜蜂の花粉まみれで巣に戻る
141麓行く巡回バスや山笑ふ
142安曇野の堰の飛沫や山笑ふ
143縁側で刈られし白髪山笑ふ
144運命や働き蜂と女王蜂
145通勤のひとあしお先春コート
146門入れば白梅の香に迎えられ
147捨て仔犬初めて振る尾山笑ふ
148梅の花もの無き畑に色点じ
149ホットティー今日か明日かと梅の花
150東雲に星消え忘れ山笑ふ
151LINEにて梅の咲き様尋ねけり
152それぞれの蕾萌えそむ梅月夜
153支笏湖の水のきらめき山笑ふ
154莟からいつしか香る梅の里